武満徹
①ノヴェンバー・ステップス
②ア・ストリング・アラウンド・オータム
③弦楽のためのレクイエム
④セレモニアル
⑤マイ・ウェイ・オブ・ライフ-マイケル・ヴァイナーの追憶に
指揮:小澤征爾
サイトウ・キネン・オーケストラ
横山勝也(尺八)
鶴田錦也(琵琶)
今井信子(ヴィオラ)
宮田まゆみ(笙)、他
録音:1989年~1996年
日本が誇る作曲家、武満徹の代表作選集。このうち《ア・ストリング・アラウンド・オータム》は「パリの秋」フェスティバルからの依頼で89年に今井信子によって初演された作品。《セレモニアル》は92年のサイトウ・キネン・フェスティバル松本のオープニングのための作品。いずれも作曲家晩年の傑作ばかりです。
武満徹の初期と晩年の代表作が、この1枚で聴くことができる入門的ベスト盤。小澤&サイトウ・キネンという最高の演奏家たちが、尺八や笙など和楽器との共演で、武満の世界を織りなしていく。
「ノヴェンバー・ステップス」は尺八と薩摩琵琶を独奏楽器として用いた素晴らしい作品。武満がこの二つの和楽器を世に紹介した初めての作品で1966年の作曲、そしてニューヨーク・フィルの創立125周年記念コンサートのために委嘱されて、1967年に作曲初演されたもの。このような和楽器が世界的な音楽の舞台に登場したのは、これらの曲が史上初めてであろうが、この曲を聴いた感覚は、おそらく日本人でなくては理解できないところが確かにあるようにも思う。世界の人々がこれらの楽曲を聴くことで、何を感じるものか、非常に興味深いものだ。
「ノヴェンバー・ステップス」はオーケストラが入るが、非常に暗く、寂寥とした静寂の世界を表現している。じっと聴き入ってゆくにつれて、実に懐かしさを感じるような日本の原初的な感覚に襲われる。その感覚は決して不愉快なものではなく心地よいものとなって高まってゆき、しばし時間の経過を忘れさせてくれる。西洋音楽にはなかった革命的な音楽。武満徹の天才性をひしひしと感じさせてくれる。小澤/サイトウ・キネンのサポートも実に見事。尺八の横山勝也、薩摩琵琶の鶴田錦史の名人芸卓越したもの。
国内盤、帯付き、盤面傷無し
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