商品番号 WWTT002
商 品 名 南宋~元時代 13-14世紀 龍泉窯青磁 浮牡丹文香炉
サ イ ズ 約口径24cm × 高さ13cm
重 量 約2288g
古物商許可 福岡県公安委員会・第901141810025号
説 明 南宋時代の青磁は、「宙(そら)を写すうつわ」と言われたとのこと。
日本には鎌倉時代より龍泉窯の青磁が入ってきているが、これは中国から見れば輸出用の一般向きやきもの。
これが室町以降、茶道具の砧青磁として珍重されてきた。
気泡のため、美しく澄んだ半透明感がある。
一方、宮廷用の良質の青磁は、北宋の汝窯から南宋の官窯に伝わっている。
わが国には汝窯の伝世品は一点のみ、南宋官窯のそれも砧青磁に比べれば少ない。
今まで、砧青磁は飽きるほど見てきたが、南宋官窯のものはそれほど多くない。明るく透明感のある青緑色で、貫入が幾層にも重なっている。南宋官窯の「郊壇下窯址」は以前から分かっていたが、「修内司窯址」の全容は最近になってようやく分かってきたのである。
中国で創始された青磁は、釉薬をかけた焼物としては最古とされ、その起源は、紀元前14世紀ころの殷(いん)代中期(鄭州(ていしゅう)期)にまでさかのぼる。
隋・唐代の越磁(青磁)生産の実態には不明なところが多いが、晩唐から五代へかけての9~10世紀になると、産業革命の時流を受けて越磁は浙江省北部を中心にふたたび躍進し、製品は日本、朝鮮、東南アジア、西アジアから東アフリカにまで輸出された。
とくに五代の呉越(ごえつ)国の支配下にあった時代(907~978)には、毛彫り、透(すかし)彫り、片切(かたきり)彫りなどの豊麗な文様を加えた精品を完成させた。
これは秘色(ひそく)青磁とよばれ、朝貢品にもあてられている。これが機縁となって、11世紀後半の北宋(ほくそう)初期には、のちに汝(じょ)官窯の名で青磁の神品とたたえられる汝州窯(河南省)や耀州(ようしゅう)窯(陝西(せんせい)省)など北方青磁の名窯が築かれた。
南宋後期(13世紀)には、越州窯の支窯であった竜泉窯(浙江省)が南宋官窯に触発されて、みごとな釉色をもつ砧(きぬた)青磁を焼造し、わが国にも大量に輸出されたものが伝世している。