クリフォード・ブラウンを不慮の事故で亡くし失意のマックス・ローチを再び復活させた天才トランペット奏者ブッカー・リトル! そのリトルもまた若くして亡くなるが、代表作といえばワン・ホーンでレコーディングしたこのタイム盤! このメンバーで悪くなるハズがない!
ブッカー・リトル唯一のワン・ホーン・アルバム。ファンキーで物憂いムードが堪らない最高傑作。
ブッカー・リトルの演奏の中でも頂点に位置すると思います。クリフォード・ブラウンやファツ・ナバロの再来とも言われていますが、演奏のテクニックはもちろん、そのアプローチの斬新さ、はつらつとしたスタイルは実に明るく美しいですね。もちろん、エリック・ドルフィーとのファイブスポットやファークライは、ジャズ史上に残る名演奏。バードとディズやローチとブラウニー、チャーリー・クリスチャンのミントンズライブ、ビル・エバンスとスコットとの4部作、マイルスのマラソンに並ぶ演奏かもしれませんね。スコットの演奏が饒舌すぎて、疲れるという方もいらっしゃいます。その意味では確かにリトルの演奏は音の数、高低のめまぐるしい音使いにつかれるかもしれませんね。マイルスとは正反対の演奏スタイルかもしれませんね。ミストーンや曖昧な音を全く使わず、完璧な音使いですから。音色的には後の、ケニー・ホイラーに勝るとも劣らないクリアーな音色。でも、まあ、あまりにも若すぎる死が、惜しまれてなりませんね。
★スイングジャーナル誌選定
ゴールドディスク
ブッカー・リトル(tp)
トミー・フラナガン(p)
ウィントン・ケリー(p)
スコット・ラファロ(b)
ロイ・ヘインズ(ds)
録音
1960年4月13日、NYC
曲目リスト
1オープニング・ステイトメント
2マイナー・スウィート
3ビー・ティーズ・マイナー・プレア
4ライフズ・ア・リトル・ブルー
5ザ・グランド・ヴァルス
6フー・キャン・アイ・ターン・トゥ