フェリペ・アルファウスト「ロコス亭の奇妙な人々」
青木純子=訳
東京創元社 1995年11月15日 初版
————何をどうやってみても誰にも存在を認めてもらえず、ついに自殺まで決行する影のうすい男、死を愛し、葬儀の気配があれば、どこへでも飛んでいく、しかも自らも死と戯れる謎の女、指紋ほど確実なものはないという理論を展開しつづけたがために、自らの墓穴を掘ることになった男、世界警察会議の開期中に財布を盗まれた警視総監と、それを取り戻した、ホームズの弟子と称する甥・・・・・・トレドにある酒場<ロコス亭>に集まる奇妙な人々は、物語の内と外を、またそれぞれの物語の間を自在に行き来し、読者を虚構と現実のはざまに誘う。ナボコフ、カルヴィーノ、そして多くのラテン・アメリカの作家たちの原型ともいうべき、知的で独創的で、とてつもなく面白い小説集。
探偵小説のかたちを借りたモダニズム小説・・・・・・そう、ここにはナボコフ、カルヴィーノ、エーコの系譜に連なる類似性がある。となるとひょっとしたら、保証の限りではないが、ボルヘスにも通じるのかもしれない。
————メアリ・マッカーシー(カバーより)
カバーに経年変化があります。
裏見返しにキズがあります。(8番目の写真)
天・地・小口にシミがあります。
中身は綺麗な状態です。
自宅で保管していた本です。
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フェリペ・アルファウ
Felipe Alfau
1902年、スペインのゲルニカに生まれる。1918年、アメリカ合衆国に移住、音楽を学び、ニューヨークのスペイン語新聞「ラ・プレンサ」で音楽批評を担当。後に英語で執筆を始める。本書を刊行した後、ニューヨーク市の銀行で翻訳業務につく。本書以外に、小説「クロモス」詩集『センチメンタル・ソングズ』児童書『スペインの昔話」がある。
(カバーより)