自然にかえるお猪口。 満たしたお酒に映る自然がいつまでもみずみずしくあるように願いを込めて。自然にかえる盃を会津の塗師、蒔絵師が個性ゆたかに仕上げました。 毎年世界から海に流出する800 万ｔの海洋プラスチックごみ（廃プラ）の量は、このままだと2050 年までに海中のすべての魚や貝の合計重量よりも重くなってしまうという危機的な状況です。海に漂うプラスチックは分解されず、極めて小さくて静電気を帯びた「マイクロプラスチック」になり、海中の化学物質を吸着します。それを小魚や魚貝類が捕食し、それを大型のマグロやカツオなどの魚や鳥類などが捕食し、有害物質がどんどん濃縮されたまま最終的に人間の体内に入る危険性が指摘されています。2019 年、Ｇ20 は2050 年までに海に流出するプラスチックごみをゼロにすることを決定し、日本を含む先進諸国が廃プラ対策に取り組みはじめました。 【プロダクトへの想い】 そのような時流のなか巡り会ったのが植物由来の生分解性樹脂PLA( ポリ乳酸) です。海水中でも土の中でも水と二酸化炭素に生分解するプラスチックはエコロジーなプロダクトに正に理想通りの素材。試行錯誤を重ねながらようやくSISUIhai(紫翠盃)というかたちになりました。加飾にもこだわり、会津伝統産業のひとつである会津塗とのコラボレーションを試みました。会津塗は安土桃山時代の陸奥国会津91 万石の大名「蒲生氏郷公」の時代から430 年を超える歴史ある産業です。透明でわれにくい植物由来のプラスチックという特性を活かしながら、会津の塗師・蒔絵師の方々の個性ゆたかなプロダクトになりました。会津の山麓からきれいな水が海へ流れ、水の惑星・地球がいつまでも青く輝くように…。その想いを原点として、私たちのエコプロダクトはここから始まります。