黄金期を華々しく飾った名門レーベルTuff cityの、荏開津広による日本独自編集盤。
なんといっても、45kingによる元祖インストヒップホップにして真の意味でのUltimate break beatsである"The 900 number"が一発目にくるってのがうれしい。
ほか、メンツだけ見渡しても、Cold Crush Bros., Spoonie Gee, Funkmaster Wizard Wizといったオールドスクールから活動を続けているレジェンズや、MC Lakim(Lakim Shabbaz)なんていう渋めの玄人(2曲、当然どちらも45kingプロデュース!)まで入っていて堪りません。
若かりしMAWのリトルルイヴェガが手掛けた#2、ウルトラマグネティックMC’sのセッドジーによる#9、#13のようなお宝トラックが聞けるのもうれしい限り。
勿論、インナーにおける解説、ヒップホップの成り立ちからタフシティレーベル周辺における当時の状況、収録されたアーティスト/楽曲の詳細までかな〜り細かくまとめてあって、荏開津氏の相変わらずの博識ぶりをうかがい知ることができます。
単純にTuff city云々よりも手っ取り早くミドル/オールドスクールの勢いを垣間見ることが出来るので、そういった点でもオススメ。
この手のコンピモノの中でも、企画、内容ともに群を抜く一枚。