1960年代半ばから70年代初頭の爆発的なブームを起点にボウリングの戦後史をたどり、時代ごとに変わる社会的な評価や経営者・関連団体のイメージ戦略、人々の余暇観の変化などを明らかにする。現代のフィールドワークも踏まえて、その不思議な魅力を照射する。はじめに第1章 ボウリングはどのように広まったか 1 日本におけるボウリングの歴史 2 ボウリングはなぜ広まったのか 3 本書の構成 4 研究の方法第2章 ボウリングブームの衝撃 1 ボウリングの参加者 2 当時の社会的背景 3 ボウリング場の経営 4 種目の性格 5 本章のまとめーースポーツに積極的でなかった人々の参加第3章 関連団体によるイメージをめぐる駆け引き 1 ボウリング関連団体 2 〈レジャー〉化の時期(-一九六三年) 3 〈スポーツ〉化の時期(一九六三ー七一年) 4 イメージの動揺の時期(一九七一年ー) 5 関連団体によるイメージ戦略 6 本章のまとめーーイメージの揺れによる多様な人々の取り込み第4章 流行の終息と復活 1 流行の終息(-一九七〇年代半ば) 2 人気の復活(-一九八〇年代半ば) 3 人気の安定化(-一九九〇年代後半) 4 〈スポーツ〉と〈レジャー〉の二分化 5 本章のまとめーーイメージの分裂第5章 多様なボウリング場の実際 1 〈スポーツ〉イメージのボウリング場 2 〈レジャー〉イメージのボウリング場 3 ハイブリッドイメージのボウリング場ーー沖縄県の事例 4 本章のまとめーーセルフイメージと実態をめぐる葛藤終章 〈スポーツ〉と〈レジャー〉の狭間であとがき