アル・ジャロウ『テンダネス』

 シンガー、アル・ジャロウは、スタジオ録音とライヴの最良の部分を組み合わせて『Tenderness』をつくり上げた。LAのスタジオに、オールスター編成のバンドのみならず、観客役としてファンや友人たちも招き入れたのである。その結果、アル・ジャロウがアルバムをつくる上では最高の環境が用意された。ジャロウは、おなじみとなった、なめらかで装飾的なヴォーカル・ラインでこたえている。ジョルジ・ベンのスタンダード「Ms que mada」のうねるようなリズム、ゴフィン＆キングの「Go Away Little Girl」のセンチメンタルなフックに乗っての歌いっぷりは見事だ。 

   だが、ジャロウは、1つ音を出せばいいところで3つ出したくなる誘惑にいまだに勝つことができないでいる。ロジャース＆ハマースタインの「My Favorite Things」で、女性オペラ歌手キャスリーン・バトルとデュエットしていながら、まったく足並みがそろっていないのは、その何よりの証拠といえるだろう。（Geoffrey Himes, Amazon.com）

試聴のみ。大変綺麗な状態です。

邦盤。対訳、解説、帯付き。

サンプル。