深みのある紫灰色の糸で丁寧に縫い上げられた、苗族(ミャオ族)の伝統刺繍布です。
約60年前、中国南部の山岳地帯で女性たちが一針一針、麻布の格子を数えながら刺していった平繍(ひらぬい)によるもの。こちらは民族衣装の袖部分に使用されていた断片で、制作にはおよそ一か月を要したと伝えられています。
🌿図案と美しさ
中央には、連続する**菱形文様と卍回紋(まんじもん)**が整然と配置され、生命の循環や祖先の守護を象徴しています。
幾何学的な構成ながら、手縫いならではのわずかな揺らぎがあり、まるで呼吸するようなリズムを感じさせます。
両端の黒糸による縁取りと、柔らかな紫の陰影が、静謐で上品な印象を与えます。
✨素材と風合い
古い麻布の上に重ねられた細やかな刺繍糸が、時を経てやや柔らかくなり、手に取ると深い温もりを感じます。
機械では再現できない、“人の手の記憶”が宿る布。
一点ごとに微妙に異なる針目や糸の色の変化も、この作品ならではの魅力です。
🕊おすすめの使い方
額装してアートピースとしてインテリアに。
テキスタイルコレクションとして保存・研究用に。
ハンドメイド素材として、バッグや小物の装飾にも最適。
📜状態
経年による軽度のほつれや色の変化がありますが、60年を経た布としては非常に良好な状態です。
ヴィンテージ品ならではの風合いをお楽しみください。
💎価値と背景
苗族刺繍は、代々母から娘へと受け継がれてきた祈りと記憶の手仕事です。
一枚の布の中に、「時間」「信仰」「女性の力」が静かに織り込まれています。
本品は、文化的・美術的価値が高く、投資・コレクション用途にも適した一点物です。
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