DIZZY YOSHIMOTO TRIO　　ディジー吉本　トリオ　　 WALTZ FOR SNOW 国内盤

下関から北九州、福岡で活躍するベーシスト、ディジー吉本の作品。吉本は人工内耳だが、全く感じさせることなく、見事に多彩なリーダー ベーシストぶりを発揮している。①②③は吉本のオリジナルで特に②はコード進行とリズムに独自性が出た、鮮やかな演奏。④は難しいスロー スイングだが、重量感があって味わい深い。エバンスの⑤は珍しくボサだが、これがよくハマっていて「目から鱗」の一曲。パウエル〜モンク の⑥⑦⑧はベースが大活躍で、特に⑦のテーマを弾き切るのは見事。またピアノの高音部での伴奏が巧みで、ベースをよく生かしているのが好 印象だ。最後の(12)は、切れの良いドラムで始まり、ピアノのモダンなアドリブが快調。ベース、ドラムが続いたあとはフリーとなり、最後は ①に戻ってFade out。構成が冴えていて、聴いた後の充実感がいい。この作品は非常に高水準で、ベースリーダー作の一つの理想的な形を披露 している。 1Waltz For Snow 2Sense Of Balance 3The Lady 4Black And Tan Fantasy 5One For Helen 6Time Waits 7Bouncing With Bud 8Ruby My Dear 9The Duke 10Happiness Is A Thing Called Joe 11I Surrender Dear 12Pinocchio~Waltz For Snow