モーツァルト 2枚組
disc 1
①交響曲第38番ニ長調 K. 504
②交響曲第39番変ホ長調 K.543
disc 2
③交響曲第40番ト短調 K.550
④交響曲第41番ハ長調 K.551『ジュピター』
指揮:ニコラウス・アーノンクール
ヨーロッパ室内管弦楽団
録音:1993年①、1991年②〜④ライヴ
衝撃を与えたコンセルトヘボウ盤から10年足らずで再録音された理由に納得がいく凄い演奏です。ライヴでありながら完成度の高さは比類なく、ヨーロッパ室内管弦楽団の透明な音響とフットワークの俊敏さを生かし、時に大胆なデフォルメも交えながら、圧倒的な説得力を持つモーツァルト像を構築しています。②③④の3曲はモーツァルト没後200周年の記念演奏会のライヴです。普通のモーツァルトでは飽き足らない、もっとモーツァルトを深めたい方にオススメしたいです。
楽譜には書かれていない鋭いアクセントやテンポ・ルバート、クレッシェンドなど、アーノンクールの音楽は躍動感があり、変化に富んでいます。一昔前のベームや大昔のワルターの演奏などで聴き慣れたモーツァルトとは違う立体感をもって伝わってきます。どちらが良いというのではなく、演奏潮流の変化が明確に伝わってきます。音楽の鮮度が全く違って聴こえます。1970年代以前のオーソドックスな解釈とは眞逆の演奏は当然賛否あるでしょうが、旋律の捉え方、すなわちフレーズィングの巧みさが決め手でしょう。楽譜には強弱記号とスラーぐらいしか書かれていないので、ダイナミックな音楽へと再構成させるには、アーノンクールのような徹底した楽譜の読解が必要です。リズムの切れ味が心地よく響きます。速い目のテンポ設定が躍動感を際立たせていました。弦楽器もよく鳴っています。ヴィヴラートを抑え、音楽の輪郭を明確に浮き上がらせる音楽手法が多くの支持を集めているのは明白でしょう。これほど雑音が混ざらないライヴ録音も珍しいです。各パートの音のバランスも良好。それにしても、ヨーロッパ室内管弦楽団のメンバーは、アーノンクールの意図するこまやかなイントネーションに柔軟に対応できるような機動力を備えているが凄いです。
国内盤、帯無し、盤面傷無し 13
プラケースすれあり
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