工藤静香 3曲 シングルCD 8cm
FU-JI-TSU MUGO・ん……色っぽい 恋一夜
FU-JI-TSU (88.06.01/1位/25.3万枚)
作詞:中島みゆき 作曲:後藤次利 編曲:後藤次利
天下の中島みゆきに曲先で発注。軽めのわかりやすい曲調に詞はちょっと恨みがましい恋愛風景、このアンバランスがなかなかいい感じ。この曲は、音源といい彼女の衣装や振りといい、彼女にしては珍しく"アイドル"という印象がある。 売上といいイメージといい、ここで「脱・おにゃん子」かな。一皮向けました。ここから彼女はスターの階段を物凄い勢いで駆け上がっていく。7点。
MUGO・ん……色っぽい (88.08.24/1位/54.1万枚)
作詞:中島みゆき 作曲:後藤次利 編曲:後藤次利
天下の中島みゆきふたたび。今度は化粧品キャンペーンソングを発注。うわっついた異様にキャッチの強いタイトルがいかにも「80's 化粧品コマソン」風。とても中島みゆきの仕事には見えない。あえて彼女に発注する意味は見えないが、 渡辺有三さんは当時売上が低迷していた中島みゆきに職業作家という道だってあるよ、というアドバイスをしたかったのかな、と思ったりもする。 ともあれ、ヤンキー的な能天気な恋情を歌って静香にベタはまり、大ヒット、この1曲でアイドル四天王の中からいよいよ頭角をあらわす。7点。
恋一夜 (88.12.28/1位/60.7万枚)
作詞:松井五郎 作曲:後藤次利 編曲:後藤次利
情事の最中のようなエロティックな描写に少女の情念が交差する。いのちギリギリで交わしあう、激しくも切ない性愛の世界。 「あなたの腕に狂いながら 崩れてしまいたくなる」という部分が凄すぎる。 愛することは悲しみを知ることなのである。 それにしても「めっとめっで通じあう~」とかやっていた人の次の歌がこれとは……。 これが発注ミスによる誕生というのだから世の中何があるかわかったものじゃない。 いきなりの成熟ぶりに驚かされるが名曲であることは間違いがない。10点。