ヴォーン・ウィリアムズ
①トーマス・タリスの主題による幻想曲
②グリーンスリーヴズによる幻想曲
③ロマンス《あげひばり》
④《富める人とラザロ》の5つのヴァリアント
指揮:サー・ネヴィル・マリナー
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ
スカイラ・カンガ(ハープ)②④
ウィリアム・ベネット(フルート)②
アイオナ・ブラウン(ヴァイオリン)③
録音:1972年 ロンドン
ヴォーン・ウィリアムズは19世紀末から20世紀の前半にかけてのイギリス国民楽派を代表する作曲家。大規模な交響曲やオペラも作曲しましたが、彼の美点は《グリーンスリーヴズによる幻想曲》に代表される、民謡調の平易な旋律を用いたロマンティックな小編成の楽曲に最も発揮されています。マリナーとアカデミーによる、作品の性格を押さえたさわやかな演奏が耳に心地よさを運んできます。
このディスクは、とてもすぐれています。曲はみんなヴォーン=ウィリアムズのもので、全部で4曲。再生トータル時間は約50分です。マリナーの演奏も時代によって変遷があります。むろん例外はたくさんありますが、わたしはデッカ・レーベルに所属していた頃のマリナー/アカデミー室内管弦楽団の演奏が好きです。アレグロの音楽であれラルゴの音楽であれ、ことさらに力を入れることはしないのだけれど音楽は美しく流れてゆく、そんな感じです。デッカ時代のアカデミーの音を色で言うならセルリアン・ブルーでしょうか。ヴォーン=ウィリアムズの交響曲は苦手ですが、この4曲は親しみやすくとても好きです。独墺系の指揮者はあまり英国の作曲家の作品を録音しませんが、「マリナー(ならびにイギリス人指揮者)には勝てない」ということなら納得です。
「グリーンスリーヴズによる幻想曲」でフルート独奏を受け持っているのはウィリアム・ベネットです。「揚げひばり」のヴァイオリンはアイオナ・ブラウン。アカデミーのコンサートマスターですから、アカデミーの演奏スタイルの50%は彼女が掌握しているわけです。残る50%はマリナー、ですね。実にノーブルな表現をきくことができます。
国内盤【廃盤】帯無し、盤面傷無し
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