SONNY ROLLINS / SAXOPHONE COLOSSUS

デジタルリマスター版のジャズ名盤。テナーサックス奏者ソニー・ロリンズの代表作にして、モダン・ジャズ史を象徴する超定番アルバムです。 明るく親しみやすいメロディと、スリリングな即興演奏が同居していて、「ジャズ入門の一枚」としてもしばしば挙げられます。 アルバムはカリプソ調の名曲「St. Thomas」で幕を開け、陽気なリズムの上でロリンズの豊かなアイデアが次々と湧き出るソロが展開し、ドラマーのマックス・ローチの変化に富んだドラミングも聴きどころになっています。 続く「You Don’t Know What Love Is」では一転してしっとりしたバラードとなり、歌心あふれるフレージングでテナーサックスの抒情性がじっくり味わえます。 中盤の「Strode Rode」はスウィンギーで疾走感のあるハード・バップ調で、当時の新世代テナー奏者としての技量の高さがストレートに伝わります。 「Moritat（“マック・ザ・ナイフ”）」はヨーロッパの楽曲をジャズに大胆に取り込んだナンバーで、軽快かつ伸びやかなアドリブが続き、ポップさとジャズのスリルを同時に感じられる演奏です。 ラストの「Blue Seven」はブルース形式ながら変則的なノリと構成を持ち、ロリンズの構築力と独創性がよく表れた長尺トラックで、理論面からも頻繁に研究対象になる一曲です。 全体として、カリプソ、バラード、スウィング、ブルースと曲ごとに性格が大きく異なりつつも、ロリンズの太く存在感のある音色とアイデア豊かなアドリブがアルバムを一本のストーリーのようにまとめ上げています。 その結果、「聴きやすくて入りやすいのに、聴き込むほどに新しい発見がある」作品として長年愛され続けており、多くのジャズファンにとって「何十年も繰り返し聴き続けられる少数の名盤」の一つとみなされています。 盤面の傷はわずかで、再生に支障ありません。 帯は背に退色があります。解説付きブックレットは綺麗です。 ケースには擦り傷があります。 まとめ買い割引はプロフィールを参照下さい。